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タンス株・30兆円越え |
「タンス株」30兆円を狙え
電子化で紙の株券無効に
■証券各社あの手この手
平成21年1月の上場株券の電子化(ペーパーレス化)を控え、株主が自宅で保管している「タンス株」の獲得に向けて、各証券会社が対応を本格化させている。
ペーパーレス化に伴い、紙の株券が無効になることもあって、証券会社にとっては「これまで証券会社との付き合いがなかった新規の顧客に口座を開設してもらえる好機」(大手証券)。
テレビCMの放映や専門部隊の発足など、あの手この手の作戦が繰り広げられている。
タンス株は、以前に購入したり相続したりして証券会社に預けずに自宅や銀行の貸金庫などに保管している株券。
時価総額は30兆円ともいわれているが、ペーパーレス化によって従来の紙に印刷された株券は無効になるとともに、株主の権利が失われる恐れもある。
このため、証券会社ではタンス株を自社に預けてもらうよう、各種の作戦を展開。
業界最大手の野村証券は、落語家の桂歌丸さんら人気テレビ番組「笑点」のレギュラー出演者4人を起用したテレビCMを制作し、6月から放送している。
同社では「落語家の軽妙な会話を通し、株券が電子化されることや、手元にある株券について早めに(同社に)相談してもらいたいことなどを、幅広い世代の方々に分かりやすく訴えたい」(広報部)としている。
また大和証券は、個人・法人担当など社内横断的なプロジェクトチームを9月に発足させるとともに、毎月1回、全店舗でタンス株に関するセミナーを開催している。
「自分は株取引をしたことがないが、親から相続した株券を自宅に持っていたなど、これまで証券会社とは無縁だった人が新規に口座を開設するケースが増えている」(谷川原勝浩エクイティ部長)という。
一方、インターネット専業大手のマネックス証券は、3年前に始めた「貸し株サービス」をタンス株対策と結びつけてPRする。
同サービスは、同社の顧客が持つ株を借りて機関投資家に貸し出し、顧客に対して毎月、利息を支払うもの。
現在の利率は年0・5%。同社では「タンス株を預けてもらい、さらに貸し株サービスを利用すれば利子収入が得られる」(財務部)とメリットを強調している。
証券会社を通じて株券を保管している証券保管振替機構(通称・ほふり)の調査によると、今年3月末時点の預託率は株式数全体の76・4%に達し、前年より4・7ポイント上昇している。
残りの株券はタンス株か、担保として金融機関に預けられている株券となっている。
2006年10月5日 産経新聞
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